アルツハイマー型認知症予防(3)香りの信号は大脳辺縁系(嗅脳)へ到達した後、 視床下部 から 下垂体(脳下垂体) へと伝わります。視床下部は 自律神経の最高中枢 とも言われ、生命活動に欠かすことのできない体温や水分、血圧、睡眠リズム、消化や呼吸など様々な働きの調整を行っています。 人間はストレス状態にさらされたり感情的なダメージを受けると、自律神経系である交感神経と副交感神経のバランスを崩したり、内分泌系の乱れが生じることがあります。さらには免疫系にも悪影響を及ぼすことも知られています。 アロマテラピーにおいては、香りの分子を電気信号としてこの視床下部に送ることにより、 脳内神経伝達物質 の働きに変化が起きると言われています。実際に「香りと神経伝達物質の関係」は実験によって徐々に解明されてきています。たとえば 香りを嗅ぐことにより脳の働きを活発にしてやる気を出すノルアドレナリン、またリラックスしたときに出すセラトニンなどがあります。 ストレスを解消するため、リラックスをするため、癒しを目的としたアロマセラピーに注目が集まっていますが、このように生理学的な観点から見たアロマセラピーにも期待を寄せたい所です。 |